どうそ満後援会ニュース 2001年春号
春日向(はるひなた)牡丹香を吐き豊かなり
土にはつづく行きあひの蟻
(北原 白秋)
日ごとに寒さが和らぎ春の陽差しに安らぎを感じている今日この頃ですが、皆様においてはご健勝でお過ごしのことと存じます。
この議員活動報告の原稿を書きながら窓から外を眺めますと、ことしは桜の花の開花が例年より4,5日早いようで公園では満開で咲いています。
今年は我が家でも長男が入学式を迎えますが、この時期の満開の桜の花には何故かしら童心に帰る感じがします。
新年になりましてこの3ケ月間は、「あっ!」と言う間に過ぎた感が致しますが、この間の議員活動の報告をいたします。
平成13年の第1回目市議会は、2月27日より3月28日まで開催されました。
この市議会では、平成13年度の一般会計予算を始め各特別会計予算が、また、菰田、飯塚東保育所の児童の定員数削減の条例等23の議案が審議されました。
☆平成13年3月定例市議会報告
平成13年3月定例市議会は、2月27日から3月28日まで開催されました。
この定例市議会での一般質問は「飯塚市の文化財登録制度について」と、「行財政改革に関して」の2項目を行い、市の考えを質しました。
この定例市議会では、新年度の各会計予算の審議が行われましたが、一般会計予算については特別委員会が設けられて色々と質疑がかわされました。
私もこの特別委員会に委員として出席し、一般質問との関係で市立保育所について意見の述べました。
平成13年度の一般会計予算は、313億5500万円が計上されました。この中には、飴田の愛宕町内会から要望がありました、「陸上競技場前の道路西側の歩道整備」に関する予算、少年サッカーチームなど夕方から市民広場を利用する人たちから要望のありました、「夜
間照明の設置」に関する予算等も含まれています。
また、市政70周年を記念して高校生21名を、スタンフォード大学CSLIがある米国カリフォルニア州のシリコンバレーに派遣する事業予算も含まれています。
☆「政務調査費」について
今回の定例市議会では、平成12年5月の地方自治法の改正に伴い「政務調査費」
についての条例議案を審議致しました。
この「政務調査費」は、議員活動基盤の充実のために交付が法により制度化された
ものです。
この条例の制定には、市民の皆様の声を反映させるため二日間で六名の参考人に議
会運営委員会に出席して頂き、色々な意見を聞かせて貰いました。
その結果、飯塚市では4月より月額5万円、年60万円が交付され、その使途につ
いては、@研究研修費、A調査旅費、B資料作成費、C資料購入費、D広報費、E広
聴費、(診人件費、G事務所費、Hその他の経費と定められました。
また、参考人の意見にありました、公金を使う以上その使途については透明性を確保するため、領収書を添付した、収支・実績報告書を作成し公表する制度となっています。(残金が有る場合は返却する事となっています)
わたしは、この条例の制定にあたり、これまで年4回の定例市議会の開催に合わせ議員活動報告書を後援会ニュースとして作成して皆様に配布してきましたが、今後更に研錆を積み市民の皆様の負託に応え、議員活動の報告が充実したものに出来る様に頑張って行きたいと考えています。
☆文化財登録制度について
わたしは、平成11年12月の定例市議会において、飯塚市独自の文化財登録制度を設け市内の近代遺跡の保護に取り組む様に要望しましたが、その結果、その要望が聞き入れられ平成12年度の予算に現状調査費が計上されました。
その調査の結果と、今後の文化財登録制度の条例の制定についての市の考えを質しました。
調査については、近畿大学九州工学部に委託して、平成12年7月から調査を実施し、その調査の概要は「市内の中心部は都市の成長に基づく改変により近代遺跡は殆ど残っていない、周辺部においては、日常生活の快適さのため伝統的民家が殆ど姿を消していて近代的な集落の景観を今に伝えてない。また、炭鉱が閉山して四半世紀が経過して生産関連施設は殆ど残ってなく炭鉱都市の面影は残ってないが、この様な中で飯塚市を代表する近代遺跡としては、嘉穂劇場、旧料亭松月、麻生本家・大浦荘、伊藤伝右衛門邸、洋風建築の福岡銀行飯塚本町支店、等がある。」とのことでした。
調査の結果を踏まえ今後の取り組みについてどうするかの質問については、3月5日に文化財保護審議会に調査結果を報告し、その内容について検討をして貰っていて七月頃に、文化財保護登録制度の必要性についての答申が得られる予定であり、その答申を参考にしてこの制度について検討して行きたいとのことでした。
また、市外に誇れる貴重な遺跡については、大事にして次世代に引き継いでいく努力をしなければならないと考えているとのことでした。
☆行財政改革に関連して
今回の市は、厚生文教委員会に飯塚中央保育所を廃園する考えを提案いたしましたが、公立の保育所については、行財政改革計画の審議のなかで民間委託を検討する様、わたしは意見を言ってきていますが、今回唐突にこの廃園の提案が出されました。
この事で、わたしは改めて一般質問・予算委員会での質問を通じて、民間委託の検討をして市民サービスに取り組む様に質しました。
まず、現在飯塚市では行財政改革を平成10年度から14年度までの5年間で実施する計画でありますが、3年間が経過する中でどの様な状況に有るのか質しました。
質問
平成12年度までの3年間の行財政改革の財政効果は、45億9500万円を計画していたが、その達成金額は幾らになったか
答弁
3年間では52億6300万円で、その差はプラス6億6800万円です。
質問
この計画では、市有地の売り払い収入が計上されていましたが、3年間の実収入は幾らですか。今後のこの収入の見通しについてはどうなっていますか。
答弁
3年間で6億8600万円を見込み、実収入は1億9800万円で、その差はマイナス4億8800万円で現時点では市有地の売り払いについては見込みが立っていません。
質問
計画では、平成14年度末11億5500万円積立財源の確保がされ、平成16年度末まで積立財源が赤字に成らない事になっていますが、この見通しはどうなっていますか。
答弁
平成14年度では、20億3000万円と見込んでいます。その結果として、平成16年度で基金残高が底をつく見通しが、平成17年度までは何とかしのげる見通しとなっています。
但し、市有地の売り払い収入を13d億7000万円見込んでいます。(市有地が売れない場合は、6億6000万円となり平成16年度で底をつくことが予想されます。)
質問
この計画では、平成14年度当初に市の職員定数を127名削減し720名とする事になっていますが、定年退職者等を考えた場合その時点での在職者数は何名になりますか。また、平成14年度以降の定年退職者はどうなっていますか。
答弁
平成14年度当初の職員数は、定数720名に対し690名となる予定です。
また、平成14年度14名、平成15年度21名、平成16年度22名が定年退職する予定です.
質問
平成14年度以降の定年退職者も相当いるし、行財政改革による民間委託や今回導入する地方公務員の再任用制度との関係で、今後の定員管理についてはどう考えていますか。
答弁
今回の計画は、平成14年度までと成っていますが、それ以降の定員管理については質問者が言われる様々な定数に係わる要素を考慮したうえで、720名の定数も含めどうあるべきかを検討して行きたいと考えています。
☆公立保育所は民間委託で取り組むべきだ
市は飯塚中央保育所を廃園する考えですが、廃園に至る際に検討すべきものは、将来の保育所所在地周辺の都市開発計画、今後の労働人口の予測等が考えられますが、この様な事を検討したのか質問いたしました。
また、検討の際に民間委託について検討したのか質問しました。その答弁では、質問の内容については検討されていないとのことでした。
市は安易に定数に対して入所児童が少ないとの理由で今回中央保育所を廃園する考えですが、市民サービスが低下しないように考えた結論が廃園ならば理解できますが、今回の提案は、検討不足であると考えています。
この案件は厚生文教委員会に特別負託されましたので、今後は慎重な審議がされることになると思います.
また、わたしは予算委員会の審議の中で民間の保育園と公立保育所の入所児童数の推移、運営に係わる人件費の資料に基づき市財政の効率運用の観点から公立保育所の民間委託に積極的に取り組む事を要望いたしました。
民間と公立での児童1人当たりの人件費の単純比較(平成11年度)
民間 児童数887名、年間人件費5億1779万2630円、1人当たり58万3758円
公立 児童数752名、年間人件費7億7520万3689円、1人当たり103万856円
公立の児童を全て民間委託した場合
児童752名]58万3758円/人は、4億3898万6016円となり、
7億7520万3689円一4億3898万6016円 その差は3億3621万7673円となります。
公立9保育所を一度に民間委託することは難しいかもしれませんが、段階的に民間委託にすることは可能であると考えます。(財政指数が飯塚市よりも良い、久留米市、春日市では平成13年度より公立保育所の投階的民間委託に取り組んでいます。)
☆スタンフォード大学CSLI e−ZUKA開設
平成13年度で産炭地域振興対策の関係法案が廃止されるため、今後の地域振興について飯塚市議会では特別委員会を設け色々審議していますが、この特別委員会で審議していましたスタンフォード大学CSLI(言語・情報研究センター)と飯塚市が共同研究することを目的とした研究所が2月23日に飯塚研究開発センター内に開設されました。
4年前九工大情報工学部の学生と同僚議員とスタンフォード大学を訪問し意見交換をした際に当時のジョン・ペリーCSLI所長が、非常に飯塚市に関心を寄せましたので、一度飯塚市を見てくださいと要望したところ快諾を受けました。
これを受けて市民有志の協力を仰ぎ所長を飯塚市に招き市内の病院、大学、環境等を見学して貰い、飯塚市の可能性について講演をしていただきました。
この講演の際に共同研究所開設が所長から提案され、これまで色々な意見が在りましたが、ようやくこの開設に至りました.
この間CSLIの所長が二人変わった事もあり、同僚議員と毎年9月の交替時期の前に訪米しこの計画の変更の無いことを確認して参りましたので、この開設に当たっては感慨深いものがありますが、今回の研究所開設は、飯塚市の目指す情報産業都市の一歩であると考えています。
また、3月7日にはこの開設を記念して昨年9月よりCSLIの所長に就任されていますパイロン・リーブス教授の講演が九工大情報工学部で開催されました。
講演では、この共同研究を通じて障害者が楽に情報機器を使い快適な生活が出来る環境を作って行きたいと述べていました。
この開設を受けわたしは、今後どのように新産業の創造、ベンチャー企業の育成、既存産業の振興を百万都市の福岡市・北九州市の狭間の中で、八万都市の飯塚市は取り組むのか改めて考えて行かなくてはならないと思っています。
☆地域情報化市民意識調査の実施
わたしは、昨年の12月定例市議会で飯塚市の地域情報化基本計画は平成6年3月に制定されており、既に7年を経過しているので見直しをすべきではないかと、一般質問をしましたが、13年度の予算で「地域情報化市民意識調査委託料」が計上されました。
この調査の目的は、情報通信技術の進歩により、高度多様化する市民の要求に対応した行政サービスの提供や事務処理全般の見直しにより行政の簡素化、効率化と透明化を課題として行われます。
また、この調査は市民の皆様と企業の現状とニーズをアンケートで把握し、その結果を踏まえて市民の皆様にどのような情報を発信するのか、情報通信網の整備、電子自治体の構築に向けて通信基盤の整備等の検討を行い、今後の地域情報化の在り方を考えるために実施致します。
☆サッポロバレーに行ってきました
札幌市の「サッポロバレー」について、函館市の「函館未来大学」について、2月20日より22日まで行政視察をしてきました。
「サッポロバレー」とは、情報産業系ベンチャー企業が札幌駅北口付近に約40社、札幌テクノパークに約10社集積している企業群が中心企業として構成されているものを言いますが、ここの特徴は北海道大学工学部関係者が多く、技術系ITベンチャーが多く、40歳代中心の経営者が中心であることです。
また、ここでは「Biz Ca f e」が注目されていますので、今回は札幌市の産業振興策について尋ねると共に、この「Biz Cafe」(この施設は地元の企業が地域社会が豊かになるためビジネス・コミニュケーションの場を提供しているもので、産・学・官の交流が密接に行われていて、地域の情報ネットワーク拠点の在り方として関JLを集めています。)を、視察してきました。