どうそ満後援会ニュース  2002年新春号
 
 平成14年(2002年)新春のお慶びを申し上げます。
 皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 旧年中は、皆様には参議院議員選挙など色々とお世話になりました。
 昨年の年初は、新しい世紀を迎え希望に満ちておりましたが、米国での飛行機による同時テロ、世界的なIT不況、国内での狂牛病問題等多くの問題が生じ残念でしたが、飯塚市では、JR九州の筑豊本線・篠栗線の電化、CSLIとの共同研究発表、永昌会の売り上げが前年より10%伸びた等の明るい話題が有りました。
 さて、今年の飯塚市の課題は、厳しい経済環境の中で3月末に石炭六法が失効しますが、その後の地域経済への影響がどうなるか、また、街づくりの責任者である市長を誰にするのか、中心商店街の活性化を目指す吉原町の再開発事業が無事スタート出来るのか、平成15年度より取り組む第三次行財政改革案のとりまとめが無事出来るのか等が考えられます。
 新年のご挨拶と共に昨年の12月定例市議会の報告をさせていただきます。
 今年も皆様には、何かとご迷惑をお掛けいたしますが、変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
 
☆平成13年12月定例市議会報告
 平成13年12月定例市議会は、12月5日から12月20日まで開催されました。
 今回の市議会では、平成13年度一般会計に9億1003万5千円を補正し総額を325億8993万6千円にする予算案(第3号)を始め25の議案、人事案件1件、陳情1件、議員提出議案7件、報告事項2件について審議致しました。
 議案の主なものでは、平成12年の12月定例市議会で情報通信教育に関して一般質問を行い、国のIT講習推進事業を実施する際、障害者に情報格差(デジタル・デパイド)が生じないよう取り組むことを市に要望していましたが、これが聞き入れられて、「視覚障害者及び聴覚障害者を対象のIT講習会講師派遣委託料の追加」として今回の一般会計補正予算に予算計上されました。また、この補正予算では、産炭地域開発就労事業終息に伴う経費追加等の予算が計上されています。
 条例議案では、飯塚市情報公開条例の全部を改正する条例、飯塚中央保育所の廃止に伴う、飯塚市保育所条例の一部を改正する条例、新たに市登録有形文化財の登録を目的とする、飯塚市文化財保護条例の一部を改正する条例等が可決されました。
 議員提出議案7件の内、岡部透議員、松本友子議員と、わたしで構成する会派「民友クラブ」からは、「母子家庭支援策の拡充強化を求める意見書」、「金融アセスント法の早期制定等を求める意見書」、「筑豊労災病院の存続を求める意見書」の3件を提案し可決されました。
 「金融アセスメント法」は、中小企業が安定した融資を受けられるようにするため、金融機関の経営や融資姿勢を政府以外の第三者機関が審査することを目的にしたものですが、この制定は4月よりのペイオフの解禁(預金の払い戻し保証額を元本1千万円とその利息に限る措置)は、地域金融機関の預金の流出を促進させる可能性が高く、その影響により中小企業への融資の引き上げ、事業資金の中断などの可能性が高く、また、預金が大手銀行に集中すれば地域の金融機関の存立を危うくすることが懸念されますので、その対応を求めるものです。
 
☆筑穂町産業廃棄物処理場問題について!
 新聞報道で何度も報道されています筑穂町の産業廃棄物処理場問題については、9月市議会、12月市議会で、松隈議員が一般質問で行政の対応を要望していますが、飯塚市議会の建設常任委員会でもこの間題は取り上げられております。
 建設常任委員会では、飯塚市の水道事業について審議しており、この産業廃棄物処理場からの汚水が飯塚市の飲料水の約3分の1を賄っている久保白ダムに流れ込むことが問題になりました。
 わたしも筑穂町の地元関係者から10月21日早朝汚水放流の通報を受け、この産業廃棄物処理場から汚水が大野川に流れ込む現場に行き、直接排水口より水を採取しました。
 その採取した水を飯塚市水道局に分析を依頼しました結果、排水基準(水質汚濁防止法)を上回るCDO(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質量)が検出され、排出基準には問題はありませんでしたが、廃棄物処理法に基づく浸透水基準を上回る鉛、カドニウム、ヒ素が検出されました。
 飯塚市水道局が取水している場所での分析結果では何ら問題は生じていませんが、水道局に対しては、著しい汚水の放流が有った際には安全性を考慮して取水を一時停止するように求め平成13年12月までに4回取水停止を行いました。
 また、水道局によるこれまでの取水口での採取水の分析は、月一度でありましたが、10日に一度と回数を増やし安全性の確保に努めるよう要望し、実施されています。
 この異常な状況について、飯塚市と飯塚市議会は12月19日に福岡県知事に、当該産業廃棄物処分場に対する適切な指導及び監視の強化、当該産業廃棄物処理場周辺等の水質調査、久保白ダム湖底の泥土調査、現行基準よりも厳しい水質基準・排水基準等の制定の要望を致しました。
 これに対して、県議会で知事が「原因究明のため場内の掘削と浸透水の調査を早急に実施する。」と答弁をしており不安解消に向け調査、産業廃棄物処理場の事業者にも適切な指導をして行くとの担当課長の言葉でありました。
 この間題に対しては、今後とも状況の推移を見守りながら適切な行動をしていく考えでいます。
 
☆提案の「市登録有形文化財の条例」制定
 平成11年の12月定例市議会の一般質問で、個性のある街づくりをするためには、飯塚市内にある歴史的に価値のあるものを、大切に保護する必要があると考えるので、文化庁が「建物を活かし、文化を生かす。」との考えで平成8年より実施している「文化財登録制度」を参考に飯塚市独由の近代遺産の保護条例に取り組むことを提案していましたが、今回の市議会(平成13年12月)に「飯塚市文化財保護条例の一部を改正する条例」として審議され可決されました。
 この条例の対象となる建造物については、市で近畿大学九州工学部建築学科等に依頼して市内全域の調査を行いました。(その結果は「飯塚市近代遺産(建造物等)調査報告書」にまとめられていますので一読をお願いします。)
 
☆電子入札について一般質問を致しました。
 「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が平成13年4月施行されていますが、この中で、地方公共団体による情報の公表として「地方公共団体の長は、政令で定めるところにより、毎年度、当該年度の公共工事の発注見通しに関する事項で政令で定めるものを公表しなければならない。」とあり「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律施行令」では、「公衆の閲覧は、閲覧所を設け、又はインターネットを利用して閲覧に供する方法によらなければならない。この場合においては、地方公共団体の長は、あらかじめ、当該閲覧に供する方法を告示しなければならない.」とあり、平成13年3月9日の閣議決定で「公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針」が、出されていますがこの中で、「入札及び契約のIT化の推進等に関すること」が、述べられています.
 すでに電子入札を実施している神奈川県横須賀市に、行政視察に行き実施状況の調査を行い飯塚市の電子入札への取り組について一般質問をいたしました。
 横須賀市では、「電子入札は市民の信頼に応える入札改革の一環として取り組み、件付一般競争入札方式、対象金額については全て、設計金額は事前公表、入札参加業者は参加条件を満たしていれば参加可能、工事は発注見通しの公表は4月、10月にインターネット上で公表、工事発注の掲示は毎週月曜日夕刻にインタjネットで掲示、入札参加者の公表、入札結果の公表、全入札結果の公表についてもインタ山ネットに掲示するシステムになっていますが、その結果として落札率が下がり公金の節減につながった。」と説明がありました.
 そこで、飯塚市での電子入札への取り組みはどうなっているのか、質しましたが、答弁では、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の趣旨については承知し平成13年度より実施しているが、インターネットの利用までには至ってない。
 横須賀市の電子入札システムの具体的な内容には承知してないが、飯塚市でも電子自治体構築の一環として電子入札制度の導入については、今後調査研究を行い関係機関と協議をしながら検討していくとのことでした。
 電子入札は、電子認証システム(入札書などの送信相手の信憑性、本人性を確認するもの)電子公証システム(入札書などの客観的な取引事実を証明し、その原本を保管するもの)の連携で堅牢、公明性が高いものになります。
 この電子認証、公証システムは、飯塚市の第4次総合計画で言っている、「行政の簡素・効率化及び住民の利便性向上を図るため、ネットワークを利用した電子自治体の実現に向けて各種システムの構築を促進する。」には、欠かせないシステムであると考えますので、早急な取り組みを要望して質問を終わりました。
 
☆第3次行財政改革実施へ
 わたしは、平成13年9月市議会で、「平成14年度までとして現在取り組んでいる第2次行財政改革はそれなりの効果を上げているが、平成15年度以後の飯塚市の財政見通しにつ
いては世間の景気状況から判断すると不安があるので、平成15年度から第3次の行財政改革に取り組むように要望し、その際、取り組むのならば実施時期から逆算すると早期に意志固めをして実施案を作成する必要があるのではないか。」と一般質問を致しましたが、これに対しての、市長の答弁は、「第2次行政改革の継続は避けて通れない、その実施時期については財政状況等も十分把握しながら、時期を失しないように対応したいと思っている。」でありました。
 今回(平成13年12月)再度一般質問を行い、第3次行財政改革への取り組みはこれまでの第1次、第2次の行財政改革と大きく異なる要素が広域合併の問題であると考えるが、合併問題と第3次行政改革との関連については、プロジェクトチームなどを編成して取り組む必要があるのではないか、また、第3次の行財政改革に取り組むには、実施実の作成等の作業が必要になってきますが、実施計画案は何時までに作成するのか、議会には何時の時点で提案する考えなのか質しました。
 その答弁は、行財政改革については既存の行政改革推進協議会、行政改革進行管理委員会を活用して取り組み、第3次行財政改革には平成15年度の当初予算に反映させる必要から早々に着手し早ければ平成14年の6月市議会、遅くとも9月市議会に実施計画案を提案するとのことでした。
 また、広域合併の問題に対しては、「市町村の合併の特例に関する法律」の法的、財政的支援措置が平成17年3月までなので、その間に市民の皆様の理解を得るために積極的なPR活動が必要と考えることと、筑豊の中核都市として近隣の市町に対しても積極的に働きかける必要もあると考えるので、プロジェクトチームを設けて取り組むとのことでした。
 
☆江頭飯塚市長再選目指す
 電子自治体構築(電子入札)、第3次行財政改革、広域合併問題、について一般質問を行いましたが、現職の江頭飯塚市長の任期は、平成14年の3月末でありでこれらの課題について再度飯塚市長として行政の指揮を取る考えなのか考えを質しました。
 この質問に対して、「市長に就任以来、行財政改革、スタンフォード大学との共同研究提携、27社にも及ぶIT関連ベンチャー企業の創業等新産業集積による情報産業都市の構築、福祉行政にも努力してきた、今後も行政課題が山積みしており、その解決に努力したい。」との考えを示しました.
 
☆中国へ行って束ました!
 国内の製造業の生産拠点が中国に移動している状況を少しでも実感して、今後の市政の中での産業振興の在り方について考えて見たいと思い、平成13年11月8日より同僚の市議会議員4名と5日間中国に行きました。(自費で行きました。)
 今回は地元飯塚市の九州ミツミ鰍ニ鰍ウかえ屋の御協力を頂き、天津三美電機有限公司と(日資)上海柴屋食品有限公司を訪問させて頂きました。
 天津三美電機公司は資本金3550万USドル従業員3500名で、CDROM、チュナー等の電子部品の製造を行っている会社で、日本人9名で管理業務をしていて、従業員の平均賃金は月850元(1元=15円)で、これまでは日本に製品を輸出していたが、今後は中国内の受注を増やしていく方針であると会社説明がありました。(天津市には、NEC、三洋、松下、キャノン、エプソン等日系企業約200社が進出しています。)(日資)上海柴屋食品有限公司は、鰍ウかえ屋が上海に7年前資本金111万USドルを出資して作った会社で、広大な工業団地の中に従業員50名の生産工場、上海市内のデパート中心に9店舗36名の従業員の会社で、製品は日本国内と同じ様に約百種類のケーキ、パンなどを現地製造現地販売しており、全ての運営は現地の人で行っていると会社説明がありました。
 今回は日程も十分で無く移動範囲が広く多くの会社を訪問することが出来ませんでしたが、製造業の進出の一端を垣間見ることができ認識を新たに致しました。
 中国はWTO加盟、オリンピックの開催決定、上海での万国博の開催を目指しており、今回4年ぶりに訪問して以前よりも街が活力に満ちていると感じました。