平成16年(西暦2004年)
新春のお慶びを申し上げます。
 
 皆様お元気ですか。
 昨年は、市内全体に多くの被害を出した7月19日の大雨大変でした。
 昨年の新春の議員活動報告では、嘉飯山2市8町の合併が平成15年の最大の課題だと述べさせて頂きましたが、計画では41項目の合併協定項目の合意を受け、この1月、2月に住民税明会を開催する予窟が、残念なことに昨年末までに全ての項目が提案されず、本年に持ち越され住民説明会は3月以降になりそうな気配であります。
 2市8町の合併は非常に難しい状況にありますが、わたしは、年頭に当たりまして今年も市民の皆様の意見を専重しながら、市民の皆様を主体とした合併協議を重ね飯塚市の夢ある将来を目指して取り組んで行く所存です。
 新年のご挨拶と共に、昨年12月定例市議会の報告をさせて頂きます。
 皆様には、本年3月には飯塚市議会選挙が施行されますので、大変お世話になりますが、変わらぬご支援をよろしくお願い致します。
 温かいご支援をよろしくお願い致します。
 
☆平成15年12月定例市議会報告
 12月定例議会が、12月1日から12月16日まで開催されました。
 今回の市議会では、12月一般会計補正予算案、市職員・市議会議の給与・報酬を減額する条例、津島工業団地に企業を誘致するため土地の処分に関する議案、カンエビンの収集専用指定袋に極小翠(20円)を設ける条例の改正案等、また、議員提出議案7件の合わせて29議案の審議が行われました。
 今回の市議会には報告事項として、7月19日の集中豪雨による水害を教訓に「飯塚市防災(浸水)対策基本計画」が市より示されました。
 議員提出議案の7件中の、
 ◎次代を担う子どもたちの健やかな成長を願う観点から保育所運営費の国庫負担制度の堅持、幼稚園・保育所の一元化反対、保育所の調理施設の必要性を訴える「保育所運営費の国庫負担制度等の堅持を求める意見書」。
 ◎政府は経済財政運営の構造改革に関する基本方針2003を実施するにおいて、事務量に見合った国からの地方自治体への税源移譲の速やかな実施を求める「国から地方への税源移譲に関する意見書」。
 ◎国は平成14年から3年間で犯罪防止のため地方警察官の1万人増員計画を進めていますが、犯罪防止には3万人以上の増員が必要と考え、現行計画を更に延長・拡充することを求める「地方警察官の抜本的な増員を求める意見書」。
 ◎地域の実情に即した介護・医療・教育・環境・防災など公的分野での雇用拡大、新産業育成やNPOなどの振興による雇用創出等を推進する施策の抜本拡充を図ること、地方公共団体が職業相談・職業訓練・職業紹介等を一貫した体制で実施しうる支援策を拡充すること、雇用保険財政の安定化を図ると共に、失業給付期間が終わっても就職できない人や、自営業を廃業した人を対象として求職者能力開発支援制度を創設すること、ハローワークなどでの募集・採用における年齢制限の禁止に向けて実効性ある措置を確立すること等を求める「地域における雇用対策の拡充強化を求める意見書」。
 ◎厳しい不況は、中小企業の経営者、従業員や家族の生活に打撃を与えています。日本経済における中小企業の重要な役割を認識し、再生可能な中小企業を倒産に追い込んだり、健全な中小企業を連鎖倒産に巻き込んだりすること回避し、中小企業が現下の厳しい経済環境から脱却し、活力ある発展を遂げられる様抜本的対策を講じる事が不可欠です。よって、中小企業予算の抜本的拡充、商店街・中小小売店の活性化に資する対策の充実・強化、および貸し渋り、貸しはがし対策の強化、政府系金融機関における個人保証の段階的な撤廃を図る措置の実施を求める「中小企業・商店街対策の推進および中小企業向け金融対策に関する意見書」。
 ◎政府は12月9日自衛隊派遣基本計画を閣議決定しましたが、これは事実上戦闘下に派兵するものであり、イラクの復興支援は、米英の占領をやめさせ、イラクの主権回復と国連中心で行われるべきであり、自衛隊の派兵を中止することを求める「イラクへの自衛隊派兵の中止を求める意見書」の6件は、わたしの所属する民友クラブより提出致しました。「イラクへの自衛隊派兵の中止を求める意見書」については、わたしが、提案者となり本会議場で提案書の案文を読み上げ各議員の賛同を求めましたが、賛成11名、反対17名で否決されました。
 他の5件については採択され飯塚市の意見書として国へ提出することになりました。
 
☆嘉飯山2市8町合併協議会報告
 嘉飯山2市8町の合併法定協議会は、4月に設置された際に合併に伴うスケジュールが示されていましたが、それによると12月までに全41協定項目提案事項56項目の合意に達し、本年の1月、2月に住民説明会を開催する予定となっていましたが、昨年12月24日開催の12回目合併法定協議会までに41協定項目提
案項目56項目中48協定項目が提案されましたが、残りの8提案事項には、新市の名称、新市の市役所の位置、新市の議員定数、新市建設計画、介護保険事業の取扱い、事務組織及び機構の取扱い等の項目があり、何時の時点で合併法定協議会に提案されるのか未定です。
 また、その後の協議に於いても2市8町での合意調整には時間が掛かるものと思います。
 わたし自身の考えと致しましては、新市の名称は、住民アンケートで一番希望が多かった、IT特区に選ばれる様に全国的に良く知られている。(世界的にも知られている、留学生が多くいて、スタンフォード大学にも知られている。)飯塚市が良いと思っています。
 新市の市役所の位置については、道路と公共交通アクセスの面、国・県の関係施設の集約の面、商業施設、社会基盤の整備の面等から考えると飯塚市が良いと思っています。
 新市の議員定数については、新しい街となり市長も新しく選ぶことになりますし、新しい街つくりへの住民参加の権利保障、財政の効率の面から考えて、地方自治法に定められている原則34人を全域で選出すべきだと思います。
 飯塚市議会では、合併問題調査特別委員会を平成14年4月に設け積極的にこの問題に取り組んできましたが、合併特例法の期限内に残された課題を審議するには全議員で効率の良い審議をするべきとの判
断から、この特別委員会を解散いたしました。
 合併法定協議会には、わたし自身は今回の合併は広域での行財政改革問題であると考え、広域で効率の良い行政方法を充分論議すべきだとの思いで協議に臨んでいます。
 今回の特例法では、合併後10年間は合併前の2市8町の普通交付税を全額保障しその後5年間で新市本来の算定額に戻す特例を設けていますので、この間に経費の削減に大いに努めその結果浮いてくる経
費を地域の振興策や少子化対策等の住民サービスに回すべきだと考えています。
 新市建設計画小委員会に、合併後の新市の財政シミュレーション案が提案され、2市8町合併時の職員数1803人を、503人削減し1300人にする定数削減計画の期間案が15年間で行う事が示されましたが、10年間で取り組むと103億円の節税となるので変更を主張し、財政シミュレーションは10年間で行うことになりました。
 
☆飯塚市障害者基本計画について一般質問
 飯塚市では、「すべての人が住みよい街づくりをめざして」と題して、平成10年3月に飯塚市障害者基本計画を作成していますが、この計画の期間は平成9年度から平成18年度までの10年間で、事業計画の施策の進行状況はどうなっているのか質すと共に、その中で特に総合療育センターの設置についての取組みについて質しました。
 これに対し、答弁では「県に要望書を毎年提出しているが、正式の回答はない、北九州市・福岡市に比べ援護の対象となる障害者の数が少ない為と考えるが、今後は具体的な提案も含めて要望していく必要があると考える。」とのことでした。
 そこで、次世代育成支援対策推進法に基づき行動計画を県も平成16年度に行動計画を衰定しなければならず国の示した策定指針の中には、障害児施策の充実が明記されていますことと、県立嘉穂病院が存続することが決まりましたので、具体的に要望するならば、県立嘉穂病院に総合療育センターを併設するよう県に働きかけるよう要望致しました。
 
☆交通安全対策について一般質問
 市報によると交通事故の被害が昨年より減っているとありましたが、飯塚市は交通事故防止にはどのような取組みをしているのか質しました。
 交通事故防止の観点から、八木山地区の国道201号線には横断歩道の設置箇所は本村と八木山小学校の2箇所ですので、農楽園入口の国道201号線三差路に点滅信号機、横断歩道の設置を要望致しました。
 また、新飯塚駅前からの国道201号線の5差路の交差点に立って、現状の自動車・人の流れを見ていますと、朝の場合は嘉穂東高校方面に行く道路は一方方向に交通規制が成されていますので、4差路の交差点となっていますが、その交通規制以外の時間帯では5差路となっています。
 比較してみますと4差路の交差点の方が、人も自動車の流れが良いようです。
 平成17年度には新飯塚駅西口の整備が完成致しますが、その際には今以上に駅前の交通量が増えることが予想されますので、この交差点での交通渋滞が考えられます。
 今後この交差点は終日4差路として利用することについて地元・警察と検討すべきではないかと、市の見解を質しました。
 国道201号線の跨線橋を渡っている人を時々見かけますが、歩道の設置の要望はどうなっているのか質しました。
 
☆豊かな自然と子どもたちのふれあいについて
 7月19日の大水害は突然のことで、飯塚市に大きな傷跡を残しました。
 復興に向けて多くの皆様が取り組まれていますが、国土交通省では、流下能力向上へ向けて桂川町から飴田堰までの区間を掘削する方針を出しました。
 かわひらたの作製が報道されていましたが、このかわひらた川船は、ILOVE遠賀川、遠賀川の川下りにも参加していますが、この作製に関わった人たちから飯塚市に対して「遠賀川を観光資源に」として提案がされた報道が有りましたが、その後の取扱いは、国土交通省では水害の防止のため治水を重点に整備を計るので環境整備については棚上げ状態です。
 飯療市では、遠賀川で自然とふれあうことを目的としたカヌー教室を開催する予定でしたが、水害のため中止になりました。
 国土交通省が今回の災害対策を行う際に治水と共に環境整備も同時に行って頂き、飴田堰からの上流を使ってカヌー教室が開催される、川船が行き来できる、係留・展示等ができる親水整備ができれば、今よりも子どもも大人も遠賀川を身近に感じ自然にふれあう事ができるのではないかと思いますので検討を要望いたしました。
 
☆飯塚市への企業進出報告
 飯塚市への企業進出が続けて3件報告されました。
1.光通信グループの企業向けサービス業務を行うコールセンター業務を行う「潟Cーサポート」幸袋の巧電社ビルで、事業開始は平成15年12月で、50人程度でスタートし、2年後には約300人程度の雇用を予定しています。
2.健康関連商品のインターネット販売事業で自社の物流拠点を建設する、「ケンコーコム兜汢ェ物流センター」
 津島工業団地で、事業開始は平成16年5月で、3年間で物流センターでの従業員60人(新規雇用40人)を予定しています。
3.健康補助食品や健康支援などの特定の企業の受付・相談などの業務委託をうけコールセンター業務を行う「潟堰Eメルシーズカンパニー飯塚コールセンター」飯塚リサーチパークで、事業開始は平成17年4月を予定し、50人で立ち上げて平成19年度には300人の雇用を予定しています。
 
☆飯塚市防災(浸水)対策基本計画について
 7月19日の水害を教訓に防災対策について検討していましたが、12月11日より市議会の各常任委員会に報告がありました。
 この基本計画の内容については、議員活動報告の紙面の関係上、新聞の記事を掲載して返させて頂きますが、市民経済委員会で市より報告を受けた際、わたしは、市内全域に対する対策としては理解できるが、飴田地域での対策案としては、現行に引き続き短期間で行う椎ノ木川の改修と、長期間で行う予定の飴田小学校・飯塚第3中学校のグランドを利用した調整地新設では、飴田の地形から考えると不十分な対策案であることを指摘し改善策を要望致しました。その結果、中期間で飴田小学校横で椎ノ木川に流れ込む「飴田井手ノ上用排水路」の改修と、長期的に飯塚オートレース場に調整池を新設する事が追加されました。