平成17年(西暦2005年)
新春のお慶びを申し上げます。
 
 皆様お元気で新年をお迎えのことと存じ上げます。
 皆様には昨年の3月に行われました飯塚市議会選挙では、大変お世話になりました。
 改選後、市民の皆様が希望を持って生活ができる飯塚市を創るため微力では有りますが、頑張って議会活動を行っています。
 昨年を振り返ってみますと、前半は嘉飯山地区2市8町の合併を目指して協議を重ねていましたが、合併合意直前でこの枠組みが壊れたため、後半は穂波町との合併への取り組み協議を開始し、これに筑穂町、庄内町、頴田町が加わり1市4町での合併に向けて法定協議会の設置に至りましたが、合併論議の一年間でありました。
 今年は、3月に1市4町の合併調印が行われ、新市誕生に向けて動き出す年です。
 希望の持てる新市「飯塚市」を、創るため今年も皆様と一緒に取り組んで行く所存です。
 新年のご挨拶と共に、昨年12月定例市議会等での活動報告をさせて頂きます。 
 
 
平成16年12月定例市議会報告
 平成16年12月定例市議会が、12月1日から12月16日まで開催されました。
 今回の市議会では、飯塚市保育所条例の一部を改正する条例、財産の処分について(飯塚市立横田保育所)、指定管理者の指定について(飯塚市市民交流プラザ)、飯塚市下水道条例の一部を改正する条例等の条例議案6件、平成16年度飯塚市一般会計補正予算(第5号)等の補正予算に関する議案10件、監査委員の選任等の人事案件3件、陳情2件、議員提出議案9件について審議が行われました。
 飯塚市保育所条例の一部を改正する条例は、現在飯塚市が進めています行財政改革に基づき、横田保育所を民営化することに伴うものです。
 飯塚市一般会計補正予算は、8844万8千円を補正し334億9604万8千円とするもので、歳出では職員の退職者が16名から27名に増えたことによる退職手当の増加、生活保護扶助費の追加、県営道路改良工事負担金減、柏の森忠隈線道路改良事業の事業年度繰り延べに伴う事業費減などが主なもので、歳入では個人・法人市民税の収入増加、財政調整基金繰入金の減が主なものです。
 議員提出議案では、日本国民の永年の悲願である北方四島の一日も早い返還の実現と、日ロ平和条約を締結し、真の日ロ友好関係を確立するよう強く要望する「北方領土返還要求に関する決議」、「食料・農業・農村基本計画見直しに関する意見書」、「WTO・FTO交渉に関する意見書」、「大規模災害の対策と早期復旧に関する意見書」、「高齢者虐待防止法の制定を求める意見書」、「教育基本法の理念を生かすことを求める意見書」、「平成17年度地方交付税所要総額確保に関する意見書」、「定率減税の継続を求める意見書」、以上8件は可決されましたが、「県立高校第14学校区統合新設の嘉穂総合高校移転計画の中止を求める意見書」については、賛成12名・反対12名可否同数のため議長裁決の結果、否決致しました。(わたしは、嘉飯山地区全体での高校の配置を考えるべきだと思いますので、県が示しています桂川町への移転案については賛成の立場で、この意見書については反対致しました。)
今市議会では、「直接請求に係る飯塚市の市町合併について市民の意思を問う住民投票条例の制定について」案が提出されましたが、平成17年3月末の合併特例法の期限までに間に合うように、現在1市4町で合併協議を進めている状況の中で、合併の枠組みを新たに市民の皆様に問うことは時間的に間に合わない可能性が出てきますので、否決致しました。(賛成3人・反対19人)
尚、11月22日に臨時市議会を開催し、「直接請求に係る飯塚市の市町村合併についての意思を問う住民投票条例の制定について」案も、否決致しました。(賛成3人・反対20人)
 
国際化の促進について一般質問を実施
 飯塚市では、飯塚市第4次総合計画を策定し平成13年度から10年間の期間で、実施に取り組んでいまが、その中に、第3次飯塚市総合計画に引き続き、新しい時代に向けて「国際化の促進」に取り組むことが掲げられています。
「国際化の促進」については、平成9年9月市議会で、中国西安市との交流に関連して一般質問を行い、その際の答弁では、市民参加を含め中国西安市との交流を前向きに検討するとありました。また、平成13年度には歴史資料館が開館20周年を迎えるので記念事業を行う際には、市民参加を含めた形で西安市に係わる展覧会の開催が考えられるとの答弁がありましたが、結果として、その後これまで何もなされていません。
現在、市民の国際感覚の養成について、国際交流活動の促進について、外国人が住みやすい環境づくりについて、取り組む事になっていますが、現状を確認しますと、中学生の海外派遣事業は教育委員会で実施、高校生の海外派遣は企画調整課で実施、留学生の支援は二瀬公民館の民間に依存、市内の外国人登録者・留学生からの生活関する意見要望調査は留学生に対して商工会議所が行っているが、その要望に対して積極的に対応していないなど、バラバラな取り組みが行われている感じが致します。
市内には国際交流に関心のある人たちが多くいますし、1市4町の合併が実現すればより多くの人の参加が望めますので、今後の国際交流を進めるに当たって市民参加を広く求めるため、全国各地で設立されている「国際交流協会」を飯塚市に創ることに取り組むことを要望致しました。
これに対し、平成16年度末まで市の考えを整理し、17年度から「国際交流協会」の設立について検討を行いたいとの答弁がありました。
 
久留米市にあります「くるめ国際交流協会」の活動内容
◎学生・個人・団体から会費負担の会員を募り、また、ボランティア希望会員には協会主催事業で活躍して貰う会員制度を設けています。
◎外国人への生活相談や市民への留学相談などの情報サービス事業。
◎外国語講座・料理フエスタの開催やホームステイ・ホームビジットの実施などの交流事業。
◎中高生の受入・派遣や視察交流団の受入・派遣や、その他民間の海外交流支援などの友好・姉妹都市交流事業。
◎留学生への奨学金の支給や市内居住者への住宅入居支度金の支給などの支援事業。
 
 
新市「飯塚市」誕生へ向けて
 平成16年12月10日開催の飯塚市議会に追加議案として、「飯塚市・穂波町・筑穂町・庄内町・頴田町合併協議会の設置について」が提案され、設置することが可決されました。
 これを受け、12月13日飯塚市コミュニティセンターで、1市4町の合併協議会の発会式が行われ、今後協議を重ね今年の3月初旬頃に県知事に合併の申請を行うスケジュールが確認されました。
 2市8町で協議の際、調整が難しかった合併項目は、「新市の事務所の位置」、「新市の議会議員の定数、任期」、「議会議員の報酬」等でしたが、今回の枠組みでの合併を実現するため事前に各自治体から代表者を出し勉強会を重ね、事前調整を行い発会式が開催されました。
その結果、発会式の第1回目の協議におきまして、
「合併の方式は、新設合併」
「合併の期日は、平成18年3月26日(日)」
「新市の名称は、飯塚市」
「新市の事務所の位置は、当分の間、飯塚市役所とし、旧市町には、総合支所を置き、新市庁舎建設位置は穂波町地内とする」
「合併後各議会議員は、2年間引き続き新市の議会議員として在任する、在任特例適用後の議員定数は、34人とし在任特例適用後の最初の一般選挙では旧市町を区分とする選挙区を設け、選挙区の定数は人口割りとして、飯塚市19人・穂波町7人・筑穂町3人・庄内町3人・頴田町2人とする」
「在任特例期間中の議会議員の報酬は、現行とおりとする」
以上の基本6項目について合意に達しました。
1市4町での合併協定項目は、「地域審議会設置」を除き(議会議員が2年間在任することによって各地域の街づくりの審議に参加できるとの考えで)、全部で40項目になりますが、12月21日の第2回合併協議会では、「新市建設計画」を残し33項目が合意致しましたので、これまでに39項目が合意に達したことに成ります。
「新市建設計画」については、1月以内に合併協議会で合意に達すると考えています。
◎新「飯塚市」概要 人口 13万6701人   (現行飯塚市 80651人)
          行政面積 214,13キロ平方メートル (現行飯塚市71.80キロ平方メートル)
          財政歳出 約611億円   (現行飯塚市約350億円)
 
合併で市民生活への影響がどうなるのか、
飯塚市合併問題調査特別委員会に提出された資料によりますと、飯塚市の現行から合併後の市民生活への影響については、次のようになります。
(尚、ここに掲げていないものについては、現行のとおりです。)
窓口手数料         現行300円が、200円に変更。
保育料           現行国の基準に対し97.82%を、85%〜80%に変更。
児童クラブ利用料       現行月額3500円を、3000円に変更。
児童クラブおやつ代      現行月額1500円を、必要に応じて徴収に変更。
基本健康診査        現行1300円を、1000円に変更。
肝炎ウィルス検診(基本型)  現行1200円を、800円に変更。 
肝炎ウィルス検診(C 型)  現行1100円を、700円に変更。
肝炎ウィルス検診(B 型)  現行 600円を、400円に変更。
肝炎ウィルス二次検診(基本型)現行1200円を、1000円に変更。
肝炎ウィルス二次検診(C 型)現行1100円を、900円に変更。          
胃ガン検診          現行1200円を、800円に変更。
子宮ガン検診         現行1100円を、600円に変更。
乳ガン検診(触診)      現行800円を、400円に変更。
乳ガン検診(マンモグラフィー) 未実施を、600円で実施。
肺ガン検診(読影)      現行600円を、100円に変更。
肺ガン検診(読影及び喀痰)  現行0円を、700円に変更。
口腔ガン検診         現行0円を、400円に変更。
前立線ガン検診        未実施を、400円で実施。
女性のための健康診査     現行0円を、600円程度に変更。
ごみ袋(可燃大)       現行70円を、50円に変更。
ごみ袋(可燃中)       現行40円を、30円に変更。
ごみ袋(可燃小)       現行20円を、15円に変更。
ごみ袋(資源大)       新たに作製し50円で実施。
ごみ袋(資源中)       現行40円を、30円に変更。
ごみ袋(不燃大)       現行70円を、50円に変更。
ごみ袋(不燃中)       現行40円を、30円に変更。
ごみ袋(事業系)    現行100円を、70円に変更。
粗大ごみシール     現行300円・600円を、200円・400円に変更。
公立幼稚園入園料    現行5000円を、3000円に変更。
長寿祝い金       現行75歳以上3000円を、70歳以上一律5000円に変更。
高齢者福祉配食サービス(一食当たり) 現行400円を、350円に変更。
敬老会助成       現行市主催80歳以上に菓子・蒲鉾を、町内会等で実施する敬老事業に80歳以上を対象に一人当たり1000円の助成。
障害者福祉年金     未実施を、年額7000円で実施。
生活保護世帯見舞金   現行2100円〜10600円を、合併と同時に廃止。
公立幼稚園就園奨励費  1ランク第1子現行26160円を、42000円に変更。
補助金         1ランク第2子現行40800円を、57000円に変更。
            1ランク第3子現行56400円を、69000円に変更。
公立幼稚園就園奨励費  2ランク第1子現行19200円を、42000円に変更。
補助金         2ランク第2子現行36000円を、57000円に変更。
            2ランク第3子現行51600円を、69000円に変更。
中学校給食費 現行3950円を、3920円に変更。
国民健康保険について  保険税率は合併する年度は現行のとおりとし、合併の翌年度は1市4町平均額で統一する。  
            合併の翌々年度の保険額については、新市に新たに設けられる国民健康保険運営協議会で検討する。
水道事業について    合併の日から統一料金とし、合併までに金額を決める。
介護保険について    介護保険料の額・所得段階区分は、平成17年度中に作成する新市の介護保険事業計画に基づき決定し、18年度から実施する。
◎合併と合併しなかった場合の、今後の財政状況について一般財源の投資的経費充当可能財源(投資的余力)がどうなるか見てみますと、次のようになります。
     1年度〜10年度   11年度〜20年度     合計
飯塚市単独     17,4億円      53,8億円    73,2億円 
1市4町非合併  △90,4億円     △18,2億円  △108,6億円 
1市4町 合併  167,7億円     143,2億円   310,9億円
 
飯塚市役所の駐車場整備について
 市民の皆様から、市役所に出かけた際に駐車するのに場所が無くて困ったとの苦情の声を多く聞いています。
 この問題について、平成16年11月15日開催の平成15年度決算特別委員会で取り上げて市の考えを質しました。
 この問題は、市役所前の国道201号線の交差点改良工事で、市役所前と、のがみ横の来庁者駐車場の一部を国に売却したことに伴い、来庁者駐車場の不足が生じたので、平成14年度に、のがみ横の来庁者駐車場に立体駐車場を計画し予算を計上致しましたが、嘉飯山地区の2市8町の合併協議が進んでおり、新市庁舎の方向性が定まるまで立体駐車場の建設を見合わせることとし、庁舎裏側の職員・議員駐車場を来庁者駐車場に変更し、116台駐車可能だった場所を121台に変更しましたが、現状を見てみますと
午後2時時点では二日に一度はほぼ満車に近い100台以上の駐車が有り、税の申告時期や議会、会議の開催日には満車状況が見られるとのことです。
 このような状況の中で、1市4町の合併協議で新市の事務所は当分の間現在の飯塚市役所になりますし、合併するとこれまで以上の利用者が予測できますので、駐車場の整備を合併前に整備するように要望致しました。
これに対して、苦情については出来る限り市民の皆様に便宜を図るとの考えで、立体駐車場だけに拘らず駐車場を確保することを検討して、市民の皆様の苦情に対応していきたいとの答弁でした。
 
乳幼児検診に工夫を
 昨年の暑さは大変でした、その中で乳幼児の検診を受けられたお母さんから、母子とも暑さで参りましたとの苦情が寄せられましたので、平成16年12月13日開催の厚生文教委員会で、乳幼児検診の状況について質しました。
 その結果、現在検診は市立体育館で行われていますが、検診そのものは冷房のある部屋で行われますが、検診を受けるまでは冷房の無い体育館のロビーで待っており待ち時間が長いことがわかりました。
 体力のない乳幼児、産後の疲労の取れてない母さんの体ことを考えるならば、待ち時間の在り方について工夫をするように要望致しました。
 これに対して、検診の時間の予約制、待機場所の工夫を今後考えて取り組んでいくとの答弁がありました。